教育

「教育」の疑問と重要性

乗り込み教育が、なぜ必要なの?

各作業現場で、乗り込み時教育を実施されていると思います。


若手・ベテランに係らず、その作業現場で初めて仕事をする場合は、

その現場の管理職員から作業目的・作業内容・作業規模・安全対策 など、

その作業現場に応じた諸対策等の説明を受けます。


説明にもかかわらず“教育”とういう表現をします。



私がまだ新米の頃、なぜベテランの職長クラスの人たちも教育されなければいけないのか、

とても疑問に思っておりました。


私は管理職員として配属されたのですが、

どうしてベテランの人たちが“教育”と名のついた話しを聞かなければならないのか?


仕事を知っている熟練者に対して“教育”という言葉は失礼ではないか、と思ったものです。


あれから数十年が過ぎましたが、今でもそんな感じがします。


そもそも乗り込み時教育というのはなんとなく押し付けのイメージがあり、

私はこの言葉は好きになれません。


「乗り込み時の打合せ」とかにならないものかと思っているほうです。



しかし、ある方の話によれば、それぞれの現場に応じた決め事や施工に関する指示などを話すので、

ある程度の押し付けは当然なことになるとのことでした。


言われてみればなるほどとは思うのですが、

乗り込み時教育というのは言葉自体が何となく重苦しい感じがします。


確かに乗り込み時教育は一般的には、管理側から施工側に一方的に説明をします。



はっきり言って聞く側からすればつまらないです。“またかよ“と言った感じになります。


最後に質問などを受け付けたりしますが、質問をする人は少ないようですし、

”分かったのか、分からないのか、分からない“状態だと思います。



乗り込み時教育をする側としては、決められているからとか、本社からの指導だからとか、

記録を残さなければならないから、といった感じが多いのではないでしょうか。


そして、乗り込み時教育を受ける側とすれば、仕方がないな、といった感じだと思います。



そのような乗り込み時教育はなぜ必要なのでしょうか。


その大切さを認識する人は意外に少ないと思います。


私は教育という言葉自体は好きにはなれないのですが、

しかし、乗り込み時の説明は必要だと感じております。


それぞれの会社ではそれぞれの決まりごと等あると思いますし、

新入社員が入れば新入社員の教育を行います。


それと同じように、各作業現場が一つの会社だと思えば理解できると思います。


それぞれの作業現場ではそれぞれに応じた施工方法や作業環境・周辺環境などがあり、

それらに対応するためには、やはり最初に説明は必要だと思います。


その大切さを、説明する側の人たちがほんとうに理解しているかがポイントだと思います。


その説明の仕方も大切です。


資料をダラダラ説明するだけでは、聞くほうもそれなりになります。


できれば、

・話し合える雰囲気を作り

・メリハリのある説明で

・ポイントを捕らえ

・短時間に行えば質問が出ます。


一応の説明はしなければなりませんが、質問が出るのと出ないのとでは理解度に大きな違いがでます。


短時間に完璧な説明で質問が出ないのであればそれはそれでいいのですが、

やるぞという雰囲気が変わってきます。


ダラダラした乗り込み時の説明では、無事故で頑張ろうという意気込みが半減します。


この教育によって管理側と施工側が一体となり共有の認識を持つことが大切で、

言い合える雰囲気があるという認識が大切だろうと思うのです。


勿論、記録を残すことはいざと言う時に非常に重要になってきます。


しかし、それ以前にただやればいいのではなく、

乗り込み時教育の持つ意義をしっかり認識すべきだと思います。

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